岡本的全年齢の限界に挑んだ?ツンからのデレからの喘ぎを味わう「吸血ダーリン」
あらすじ
大学で出会った石油産出国の王子 アゼル殿下に嫁いだら血を吸われちゃった。
レビュー
この作品は美味しすぎる
このシチュCDは個人的に大大大好きな作品である。
理由として、「岡本さんによる冷たい演技、甘々な演技、『哀』の演技、その上『感じちゃう』演技まで聴けてしまうというチャレンジ1年生4月号を超える豪華さゆえの満足感」が挙げられる。しかし、大前提としてアゼル殿下のキャラクターが魅力的で、裏表のギャップが激しい殿下が発見や戸惑いを経て主人公大好き素直殿下になる変化の描写はキャラに厚みを与えている。
それに加え、アゼル殿下が殿下なせいでやや壮大なストーリーになっているところも面白い。主人公が意地悪セレブ女集団によってプールに突き落とされるシーンはお気に入り。
「哀」の演技
喜怒哀楽のうち、岡本さんの演技の良さは「怒」と「哀」で光る印象があるが、この作品では「哀」を楽しむことができる。track5「送別旅行での告白」にて、自国に帰ることになった殿下が主人公に対して想いをうちあけたにも関わらずふられてしまったときのセリフ。
「この僕をふることができる女なんて、きっと世界中を探しても君だけだ...。
......さようなら、僕の愛しい人......僕の心は...君のそばに...置いていくよ...。」
・「君だけだ」でわずかに含まれる切なげな笑い
・「僕の愛しい人」の声の詰まり具合
・「君のそばに」の揺れ
・「置いていくよ」の「よ」の抜け
岡本さんの「哀」は繊細である。それぞれの技術がコンボをキメて聴く人の心をじわじわと締めつけるため、思わず「うわ〜〜ごめんねアゼル殿下...」と申し訳ない気持ちになってしまう。
「大好きだよ」
作中で何度か出てくるセリフ「大好きだよ」。一つ目はtrack5「送別旅行での告白」で始めて主人公に伝えた大好き。二つ目はtrack7「彼と私の業」で改めて伝える大好き。これらのトラックの間には長い歳月が流れているのだが、その間に深まった愛が後者の「大好きだよ」の言い方で巧みに表現されているのは聴きどころ。
※ちなみにもう一つの大好きはtrack9で聴けます
で、殿下...お感じ遊ばされて......!?
初めて聴いたときは脳内スタンディングオベーション&パニック状態になったtrack9,10の相互吸血。ただでさえ主人公の血を吸う殿下がえっちなのに、吸血されたアゼル殿下が喘いじゃう、なんて...こんなの...聴いていいのか......!?いいんです...。それにしてもCV岡本信彦でこれが聴けてしまうことに、発売からウン年経った今でも背徳感がある。該当部分はほんの数十秒だが、それでもここまでえっちだなんて18禁だったらどうなってしまうんだよと常日頃恐れている。現実となった日には文字通り発狂してしまうだろう。
余談
続編「吸血ダーリンFan Disc vol.2」(2014年4月)では殿下との新婚旅行を楽しむことができるのだが、こちらもストーリー・演技ともにexcellent。レベルアップした喘ぎにも注目である。
track10「生きるために必要な行為」で聴ける殿下の喘ぎは、一作目が100えっちなら280えっち(個人の感想です)。
「なっ、だっ、だめだっ、そんな風にしたらっ......!!......嫌なわけ...ないだろ......君の方から求めてくれるなんて...すごく興奮するし...我を忘れそうになるくらい...気持ちいい...!」
豊かな表現力が奏でる喘ぎは18禁シチュよりえっちに思える。
信彦や ああ信彦や 信彦や